経営者である以上、組織が目指す場所に向かう過程で、人に何かを伝えたり、指導したりする機会は日々訪れます。
そんな時に、大切となるのは「自分自身がそれを実践できているかどうか」
経営者と社員とでは、職務や責任の違いはあれど、基本的には自分ができていないことを他人に言っても、どこか言葉に重みが出ません。
言葉に説得力を持たせるには、まず自分が徹底していることが何よりの土台になります。
特に自分のような個人事業から始まった経営者は、こうしたことの重要性をわかっていただけるはず。
「率先垂範(そっせんすいはん)」という言葉がありますが、まさにそれです。
自分が行動で示すことで、初めて相手の心に届く。
リーダーシップの原点もそこにあるのではないでしょうか。
「他責」という罠
私たちはつい、何かうまくいかないことがあると「誰かのせい」「環境のせい」にしてしまいがちです。
これが、いわゆる他責です。
でも、よく考えるとそれは「自分の人生のハンドルを他人に渡してしまう」ことなんですよね。
他人のせいにすれば、自分を変えなくていい。
環境のせいにすれば、自分を変えなくていい。
つまり、その瞬間の自分の成長を、自分で拒否している状態。
他責で生きている限り、いつまでも自分の人生を自分で動かせません。
逆に、どんな出来事も「自分の選択の結果」として受け止めれば、そこから学び、変える力が生まれます。
自分が蒔いた種しか、咲かない
人生で咲く花は、他人が植えたものではありません。
今の自分が過去に蒔いた種が、今の現実として花開いているだけ。
良い花を咲かせたければ、今日、自分の手で良い種を蒔くしかありません。
いわゆる、原因と結果の法則です。
他人のせいにするよりも、自分にできることを探す。
その小さな日々の積み重ねが、ある日突然大きな変化として目の前に現れますから。
最後に
「他責は、他人に人生を明け渡すこと。自責は、人生の舵を取り戻すこと。」
もし誰かや何かのせいにしたくなったときは、この言葉を思い出します。
自分が蒔いた種の花しか咲かない。
咲いている花が自分の望む色や形でないのなら、それに文句を言うのではなく、自分の蒔いている種を変えましょう。
それこそが、生きるということなのだと私は思います。

コメント